お世話になっております。
ゴールデンウィークが過ぎて、これから新学年の生活が本格的にスタートします。
ゴールデンウィーク明けと夏休み明け。毎年のことですが、熊本個別指導教室でも、不登校に関してのご相談が増える時期です。
中でも難儀なのが、昨年度不登校だった生徒さんが、4月の新学年開始のタイミングの時にクラス復帰されたのに、ゴールデンウィークが過ぎたタイミングで、また不登校になったりもします。
ちなみに、この不登校の原因、小学生・中学生・高校生、それぞれで若干の違いはあっても、ほぼ変わらない感じがします。
以下は 令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果についてを参考にしたものです。
小学生の場合
無気力・不安 | 40,518人 |
親子の関わり方 | 10,790人 |
生活リズムの乱れ・あそび・非行 | 10,708人 |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 5,004人 |
家庭の生活環境の急激な変化 | 2,718人 |
学業の不振 | 2,637人 |
教職員との関係をめぐる問題 | 1,508人 |
入学・転編入学・進級時の不適応 | 1,424人 |
家庭内の不和 | 1,245人 |
学校のきまり等をめぐる問題 | 537人 |
いじめ | 245人 |
進路に係る不安 | 160人 |
クラブ活動・部活動等への不適応 | 10人 |
全体数:81,498人。
中学生の場合
要因 | 人数 |
無気力・不安 | 81,278人 |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 18,737人 |
生活リズムの乱れ・あそび・非行 | 18,041人 |
学業の不振 | 10,122人 |
親子の関わり方 | 8,922人 |
入学・転編入学・進級時の不適応 | 6,629人 |
家庭の生活環境の急激な変化 | 3,739人 |
家庭内の不和 | 2,829人 |
教職員との関係をめぐる問題 | 1,467人 |
進路に係る不安 | 1,414人 |
学校のきまり等をめぐる問題 | 1,184人 |
クラブ活動・部活動等への不適応 | 843人 |
いじめ | 271人 |
全体数:163,442人
高校生の場合
要因 | 人数 |
無気力・不安 | 14,146人 |
生活リズムの乱れ・あそび・非行 | 4,783人 |
入学・転編入学・進級時の不適応 | 4,054人 |
いじめを除く友人関係をめぐる問題 | 4,050人 |
学業の不振 | 2,828人 |
進路に係る不安 | 1,970人 |
親子の関わり方 | 1,369人 |
家庭内の不和 | 719人 |
家庭の生活環境の急激な変化 | 594人 |
クラブ活動・部活動等への不適応 | 388人 |
学校のきまり等をめぐる問題 | 388人 |
教職員との関係をめぐる問題 | 230人 |
いじめ | 101人 |
全体数:38,432人
上の表を見てわかる通り、一昔前と比較し、不登校の要因になっているのは、圧倒的に「不安・無気力」が多くなっています。一昔前は、「不登校=いじめと人間関係」というのが一般的でしたが、現在は言いようの無い不安からくるものが多いみたいです。
ちなみに、不登校になってしまったからといって、以下のような行動はNGです。
・学校に行きたくない理由を問い詰める
不登校を改善したいからといって、必要以上に理由を問い詰めてはいけません。子ども自身から話せるタイミングでなければ、答えること自体が辛く、親の心配そのものにプレッシャーを感じてしまうこともあります。
・無理やり学校に通わせようとする
不登校になっている子どもは、学校に行きたいのに行けないという状態に陥っている可能性もあるため、無理に学校に行かせようとするのはNGです。学校に行きたいけれど行けない気持ちを理解してもらえないと感じ、さらに状態が悪化してしまうおそれがあります。
・子どもと距離を置いてしまう
子どもと距離を置きすぎてしまうと、自分のことを大切に思っていないと感じさせるおそれがあります。「辛い気持ちをわかってもらえない」「親は自分に興味がない」と思われると、心を閉ざしてしまうので注意しましょう。
親が出来る対応ですが、焦らず、 じっくりと腰を据えて対応しましょう。
①積極的に子どもと関わる。
不登校の理由を問い詰めたり学校に行かせようとしたりするのではなく、悩みに寄り添うように積極的に関わる姿勢が重要です。これまでの頑張りをねぎらう言葉や、子どもを肯定する言葉をかけてあげることで、親が味方であることが伝わります。子どもが話せるタイミングで耳を傾け、焦らずに、じっくり話をして、徐々に不登校の原因や悩みを解決していきましょう。
②学校と連絡・連携を取る
親だけで対応できる範囲は限られます。そのため、学校との連携が重要です。普段学校で接している教師だからこそ、学業や友人関係の状況を把握できる部分があります。さまざまな角度から状況を把握し、原因が明らかになれば、解決に向けて進めやすくなるでしょう。
ちなみに、スクールカウンセラーの先生ですが、専門的に勉強をされている先生であるのであれば良いのですが、中には「とりあえず」そのポジションに充てられているような先生もいらっしゃいますので、見極めが重要です。
③不登校支援団体に相談する
不登校の児童を支援する団体があるため、そのような窓口に相談するのも問題解決に向けた方法の一つと言えます。市区町村の相談窓口や児童相談所などでは、不登校児童やその家族へのサポートを実施しており、悩みを相談できるのはもちろん、その後の対応なども検討できるので、悩んだときはまず相談してみるのも手です。
④学校外での学びを検討する
不登校の改善が難しい場合は、学校外での学びを検討するのもよいでしょう。人と関わるのは問題ないが学校には行きたくないといった場合は、フリースクールや教育支援センターなどで学習するのがおすすめです。普段関わりのない人とコミュニケーションをとるなかで、心がほぐれることもあります。外出自体にそもそも苦手意識がある場合は、家庭教師を利用するのも一つの手です。学びの機会を作りつつ、一対一で無理なく人と関わることで、状況が少しずつ改善されるかもしれません。
ちなみに、熊本個別指導教室と大牟田個別指導教室のフリースクールコースも一種の不登校支援団体と言えます。ご相談は江口まで。
そういえば、学習塾が通信制の学校のサポート校をやっているところは多々ありますが、フリースクールやってるところって、意外と少ないかもです。
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